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【武術を通した"笑い"について

リラックスしようと頑張り、努力することがリラックス?

リラックスするとは、また、その意味は?

 

 日本には「笑う門には福来たる」ということばもあり、癌患者さんへのお笑い療法、あるいは生きがい療法などが紹介され、脚光を浴びた時期がありました。

 手元の健康関連の図書にも、「笑いと治癒力:ノーマン・カズンズ」、「続・笑いと治癒力ー生への意欲:ノーマン・カズンズ」、「笑いの治癒力:アレンクライン」などもあります。

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また、学問の進歩に伴い『精神神経免疫学」という分野も発展してきて、心のあり方が、病気の治癒に影響を与える機序として、恒常性の中でも、脳、免疫系、内分泌系を中心に論じられてもいます。

 また、一方では、「人間は考える葦である」とも言われ、他の動物とは前頭葉の発達という点で区別もされ、思考する、考える能力を持って、霊長類に分類されています。

 筋肉も医学的には随意筋と不随意筋に分類されています。
霊長類の我々は、自分の事は、自分が一番良く知っている、自分の身体はこの随意筋を使って、自由自在に使えると考えている。

随 意筋としては力こぶを作る上腕二頭筋がすぐに思い浮かぶことでしょう。この上腕二頭筋は屈筋であり、その反対側の上腕三頭筋も解剖学的、学問的には随意筋 に分類されます。ただ、日常生活では、わざわざ、上腕二頭筋という学問的名前を知らなくても、上腕二頭筋を収縮させろと一々頭で命令して収縮させなくて も、力こぶを作れます。また、特に力こぶを作ろうと思わなくても、買い物に行って買い物袋を持ち上げる時など、無意識に勝手に前腕も曲がり、持ち上がりま す。

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ジュースや、ビールを飲む時も勝手に前腕、肘が曲がって特に意識して調節しなくても勝手に口にコップを運んで飲めます。きちんと意識して筋肉を使わないと間違って鼻からビールを飲んでしまうという事はありません。

 我々は、日常生活には、特に大学に入って学問をして、知識を得なくても、普段何も不自由は感じません。

  もちろん、笑う時も特に外腹斜筋、内腹斜筋、腹直筋さらにはその奥のインナーマッスルの腸腰筋(大腰筋、腸骨筋、小腰筋)をどの順番でどう収縮させ、緩め れば腹を抱えて笑うことになるとか、顔の表情筋のどこをどのようにすれば、良い笑顔になるとか、そんな事考える必要はありません。勝手に相好を崩してニコ ニコ笑う時も、お腹を抱えて大笑いに笑う時も、勝手に笑えます。

 このように確かに前頭葉も発達して、論理的思考も出来る能力を持ち、生活している我々ですが、無理に身体に命令せずに、自然にその能力を発揮して笑えます

逆に、笑いたくないにもかかわらず無理強いされて笑えと言われても固まった笑いにしかなりません。

 

 武術の稽古などで一つの練習課題、稽古課題を実現する際には、何気なくやった時の方が案外うまく行きます。

が、少しうまく行って、さらにうまくやろうとか欲が出たりすると、てきめんにうまく行かなくなります。それで、少しうまく行かなくなると、前頭葉を使い考え始めます。そして随意筋のどこをどのようにどうしたらうまく行くのかと。

 すると次第、次第に土壷にはまって、ますますうまく行かなくなっていきます。

特に、周りから見られているプレッシャーや、教えてくれる先生、師範、先輩などから何度も注意を受け、指摘されればされるほど、混乱し、下手をするとパニックに陥ります。

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右手と言われても右も左も判断つかなくなったり、手と言われているのに足を動かしたり、腕を伸ばすところを力んで縮んで固まったりと散々な状態に陥ってしまいます。

 人間の発達した前頭葉で随意筋と言われている筋肉に命令しようとしてやればやるだけ、その思い、焦りとは裏腹の当然の結果がついて来ます

 そして、自分自身が嫌になって、落ち込み、さらに元気もやる気もなくなってしまう経験を、私自身懲りずに何度も経験しました。

随意筋という言う名前で呼ばれ、限られた動作は一見自由自在に使えていると思い込み、勘違いしています。下手な考え休みに似たりとも言いますが、それどころか、ドンドン悪循環にも陥ってしまいかねません。

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 考えるにしても余計な事は考えずに、自然に即した原理、コツを教えてもらい、自分なりの単純なイメージで受け入れられると、それまで悩んでいたことが嘘のように簡単に出来てしまい、思わず笑みがこぼれ、驚き、声を出して笑ってしまいます。

  最初に紹介したような図書に紹介してある理性、知性で、頭で考えて楽しくなる、耳から、目から情報を得て、楽しくなり笑うのも1つの笑いでしょう。その一 つとしてはYouTubeに紹介されているJust for Laughs というシリーズの中にも思わず笑ってしまうものもあり、楽しいものもあります。

 しかし、視覚、聴覚、知性、理性で笑う笑いとは違う、笑いも有る様です。

「武術を通した健康教室」では、下手を繰り返して「下手が上手くなる」前に、そこを乗り越える自然の動きのコツが提示され、参加している者同士で、自分たちの前頭葉で踏んでいるブレーキを外し、アクセルを快適に適度に踏めるようになります

それまで、悪循環に陥り、自分自身に自信を持てないでいた自分が拍子抜けするほどあっけなく課題をクリアーしてしまう。その時に、不思議と言えば不思議、当たり前と言えば当たり前、思わず笑みがこぼれ、笑い声と歓声が沸きます。そう、笑わずにいられない程あっさりとクリアーしてしまう「成功体験」をしてしまいます。

その人自身がまずそうですが、それを見ている周りからも歓声と感心の声があがります。

一人が可能になると自然に一緒に練習している人にもシェアーされます。さらにその喜び、笑顔の輪は広がります。


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 それまでは、私自身、半身動作研究会、ロシア武術のシステマなどの稽古会、教室に参加しても、自分が選択していた「頭で考え、頭で問題を解決できる」んだという勘違い、思い違いで、考えすぎて、行動出来ずに固まることが多かったのですが、少しおおらかに自分自身を信じて、身体に命令するのでは無く、身体に任せられる様になってからは、身体が受け入れやすく、学びやすくなってきて、自然に緊張、居着きも軽減し、笑顔も増え、練習課題の受け取り方、練習の質も変わってきていると実感しています。

 稽古課題がクリアー出来ない時こそ、自分の課題が見つかったと思える様になり、そこを乗り越えるのが練習と割り切れ、同じことの繰り返しでは無く、身体感覚を通して試行錯誤が楽しく楽になってきました。そして、何よりも出来た出来ないという結果にとらわれず、自分なりの努力過程、自分自身の身体を素直に認められるようになり、笑えるようになって来ました。

さらに、自分が直接練習しなくても、健康教室に参加した人達がステップアップし、自ら微笑み、歓喜の声を発して笑い声に満ちて次第に和んで行く場の変化を楽しめるようになりました。

 一方、受けに回っても、「えっ! そんな馬鹿な」というほど簡単に、気持ちよく、転がされて、床と仲良くさせてもらうと、受け手は受け手で、やはり、自然とお腹から声を出して笑ってしまいます

 武術を通しての笑いは、決して頭を通しての笑いではありません。普段味わえない身体の芯からの、心からの自然な笑いです。また、お腹からの笑いであり、さらに身体はゆるみ、癒され、畳の上でも、温泉気分でゆったり、のんびり、まったりとしてしまいます

自分の身体を通して、自分への信頼を取り戻した安心安堵と心からの喜びの笑いなのではないでしょうか。

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 笑いながら、楽しみながら、緊張し固まることは難しい。

武術の練習、稽古でも笑えるという体験は、体験してみないと解りません。
これまでと取り組み方も、また自分自身の認識、信頼度合、安心度合も変わります
。ますます、武術の練習、稽古が面白く楽しくなり、人間の凄さ、素晴らしさに感心してしまいます。

頭で考え、身体に命令し、リラックするために一生懸命頑張り、努力していたのでは、決して求めているリラックスを味わうことは出来無い。
安心し、楽しく、笑えたら、リラックスしようと思わなくても、考えなくても、リラックスして来る。その状態に”するDo”のでは無く、”なるBe"のが武術的にも、日常生活でも、健康にも、良いようです
 

「武術を通した健康教室」で、思わず笑ってしまう体験を積むと、日常生活での自分自身への信頼感も増し、元気もさらに出るようです。

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