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和真クリニック  自立自尊の健康人生

武術との出会いと遍歴
医師免許をもった私がなぜ武術に興味を持ったのか。その遍歴をつれづれなるままに書き残しました

「武術との出会いと遍歴 その5 成功哲学から心身統一道

 さて、これまで医学的によたよたと模索してきた遍歴を書き連ねてきた。いよいよ、そんな私がなぜ武術に興味を持ち、種々関わるようになったのかを、これから書き出してみる。

 まず、原点は、人のつらい姿は見たくないという事、人がさらにつらくなるような事は一切したくないである。

たとえ、職業、資格があっても、人に害を与えるような事は、一切したくない。そして、出来たら、望む人と関わり、その人が、苦しみ、悩みからぬけだし、這い出し、真の意味で健康な人生を歩む手伝いをしたいと少し欲というか積極的な目的が、浮かび上がってきた。

 薬・物・他者依存状態に陥っている人に、自分、人間の本来の機能、能力を発揮出来るよう手伝いがしたい。そのためにまず、自分自身が人間本来の力を発揮出来るようになり、そして人に、介入出来る具体的な方法・手段を得たい!

 そんな思いを持ち、94年に和真クリニックを開業して以来、先に述べたように医学的な遍歴をしたわけだが、一方、家族があり、世間一般の医療も出来ず、生活もままならず、家族との距離も遠く、身近な家族ともギクシャクし、人間関係も狭く、社会人としても未熟であり、自分としても周囲、世の中に対しての不平不満と怒りにあふれ、人間としてかなり劣悪な状態であった。受験勉強、大学での学問、勉強などを通して、勉強嫌いとなり、劣等感の塊となっていたが、さらに日常社会生活もままならず、自信も勇気も元気も笑顔もなく、怒りとなにくそ根性だけで生きていた。

 そんな状態が自分の身体にとっても良いわけはない【その当然の結果は、いずれここで、また紹介したい】。前後するが、それで、まず最初に興味を持ったのは、成功哲学という分野だった。本を漁った。大概はビジネス分野の事であり、船井総研の船井幸雄の著書あるいは、海外物では、ナポレオン、ヒルの成功哲学などその他の啓発、啓蒙書といわれる類の書物に目を通した。その中でも、思い出に残るというか現在の自分につなげてくれたものを少し書き記してみます。

・自助論 人生を最高に生き抜く知恵 スマイルズ 竹内均訳

 この図書が、その後の自分の人間形成には大きな影響を与えた。自分のメールの署名に載せている座右の銘として、「天は自ら助くるものを助け、なるようになる」と書いているが、その元がこの書であり、その後自分の実感を加えたものである。成功は「無知の知」から始まる。人生の奥義の9割は快活な精神と勤勉にある。など。

・人間向上の知恵 ノーマン・V・ピール 謝 世輝訳

 「小さい自分」が「大きい自分」をだめにする。脱落の「トゲ」は早いうちに抜きとれ。「心は心、それ以外ではありえない。だからこそそこでは天国も地獄になるし地獄も天国になる

・自分をもっと深く掘れ! 新渡戸稲造 竹内均解説

向上心に燃える人ほど自分を謙虚に相手を大事にできる

・人生の急所を誤るな! 私が保証する夢と成功の実現法 渋沢栄一 竹内均解説

・自信が湧きでる言葉 メゲそうになった時、自分をもっと強くする100の方法 邑井 操

・決定版 自己啓発 できる力が湧いてくる 松本 順

これまでは、目を向けたことの無かった分野にも目を向け始め、確かにそれなりの指針とそうなんだということを知ると共に良くも悪くも自分をそんな固定観念に縛り込むようになっていたようだ。

これらも確かに世の中に知られている英知であったが、ただ、残念ながら自分にとっては英知とはならず、思いと行動の乖離して行くこととなった。あくまでもそれは今から思えばであり、当時は少しでも自分自身を向上させようとしていたのだが、逆に枠にはめ、ドンドン自分を狭くし追いやっていった。それだけ切羽詰まり、汲々とした生活であった。

それだけに、自分なりの理想の医療の実現のためのビジネスモデル構築のために、その頃普及し始めたイターネットでのネットビジネスモデルの本なども見、また、異業種交流の会などにも暇に任せて顔を出すようになった。

そして、時には自分がやっている治療・医療について話しをする機会も与えられて、世のいわゆるアトピーと言われているはじめのきっかけはそれぞれあるにせよ、長年苦しむことになるその実情実態は薬物他者依存状態であり、その状態から離脱するためには、からだ(身・心)全体へのアプローチが必要であり、自己治癒力を引き出し、からだ(身・心)全体、生活全体を再構築する必要があることを話すのだが、皮膚のことで何でそんな事まで言うのかということで、全く理解をしてもらえない状態だった。

体験、経験の無い人にはいくら説明しても通じなんだなと言うことを学んだ。

上記の啓発、啓蒙書、異業種交流の会は、あくまでも、情報、知識、頭だけの事であり、身体を用いて、自分のからだ(身・心)そのものを変える具体的な方法では無かった。これも今振り返ってそう思うのだが。やはり、それでは実感も満足した結果も得られず、そんな中で、自分のアンテナに引っかかって来たのが天風会(てんぷうかい)の心身統一道だった。

 護国寺の天風会館を見学に行き、関連書籍を購入した。その中村天風先生という方の生き方が、小説のように面白く、元気と希望が湧いた。また、これまで実感出来なかった人間の本来の機能、能力を垣間見せてくれ、人間としてあこがれを持った。天風先生自らも、机上の空理空論では無く、実践哲学であると強調されていた。

 当時は、4代目会長杉山先生の時代だった。経済的にも、精神的にも、身体的にも劣悪な困窮していた時期であり、明日を考えることすら辛い苦しい時期であり、周囲の人、世の中に、不平・不満だらけで怒りに満ち、ストレスも強くなり、血圧などは、右肩上がりにあがる一方だったが、その夏期修練合宿に通って、特に薬物を用いずとも経済状態も相変わらずながらも、血圧も落ち着かせることが出来る体験を積んだ。確かに、実践哲学と謳われている通り、日常生活で実践できるノーハー(真理践行誦句、暗示法、絶対積極(せきぎょく)、安定打座、天風体操、クンバハカ法、養動法など)が紹介されていた。

言葉と心理面の方法手段とそして身体を通しての鍛錬法が備わっていた。

----誓詞(我らの誓い)-----

今日1日

怒らず、恐れず、悲しまず、

正直、深切、愉快に、

力と勇気と信念とをもって

自己の人生に対する責務を果たし、

恒に平和と愛とを失わざる

立派な人間として活きることを、厳かに誓います。

-----力の誦句-----

私は力だ。

力の結晶だ。

何ものにも打ち克つ力の結晶だ。

だから何ものにも負けないのだ。

病にも 運命にも、

否 あらゆるすべてのものに打ち克つ力だ。

そうだ!!

強い 強い 力の結晶だ。

とにかく、出来ても出来なくても、この2つの誦句を唱えずにはいられない状態があった。特に、「恒に平和と愛とを失わざる」等は、全くのお題目ながらもでもそれを念じていた。

そんな状態の中で、西洋医学の身体観とは違うもう少し素直な生きている生身の身体の活かし方があるんだなということを身をもって実感した。それで、杉山会長が亡くなるまでの数年間は毎週の講習会ならびに各地での勉強会、夏期修練会などにも参加した。

 頭だけの知識、情報の堂堂回りでは無い、身体から学ぶ、身体を通して学ぶ、身体を通して、身をもって自分を変革するという方向性が生まれた。

武術との出会いと遍歴
医師免許をもった私がなぜ武術に興味を持ったのか。その遍歴をつれづれなるままに書き残しました

Fukui