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和真クリニック  自立自尊の健康人生

武術との出会いと遍歴
医師免許をもった私がなぜ武術に興味を持ったのか。その遍歴をつれづれなるままに書き残しました

「武術との出会いと遍歴 その13」
  半身動作研究会の技アリ企画システマクラスと東日本大震災

ただ、この時には、その著者の中島章夫氏にはまだ実際に会っていなかった。

しかしながら、人の縁は異な物味なもの。システマのインストラクターの北川氏と中島氏は北川氏が学生の時からの知り合い(稽古仲間)であり、2008年の10月に朝日カルチャーでのシステマクラスの一番最初の立ち上げのシリーズに私も参加しており、その2回目の時に、その関係者として、中島先生もおられ、クラスが終了し、帰宅する時には、この本の著者であると認識して、図書は拝読しておりますと一度挨拶をした。が、その時はそれ以上の話には広がらなかった。

なぜなら、その時には、まだ、その図書の後のページの稽古素材の方に気を取られ、何らかの技を付け加えることにしか気が回っていず、まだ、上記の様にきちんと悩むまでは至っていなかった。が、その後、先に述べた経緯を経て悩み始め、再び、上記図書に目を通すこととなり、改めて中島先生を意識するようになる。その時にはシステマ関連の練習の場として、中島先生主催の半身動作研究会の技アリ企画で月に2回、システマの講座、枠があり、システマの練習として、私も参加するようになった。それで一時期は東東京グループ、先のシステマジャパンの地下道場、北川さんの飯田橋クラスと共に、土曜日の京橋プラザでの技アリ企画のシステマにも参加するようになっていた。

上記を読み直して、感銘は受けて、参加しても良さそうにも思うが、ただ、それでも、不思議な事に、中島先生の半身(はんみ)動作研究会には、まだ、その時には参加はしていなかった。火曜日は東東京、水曜日あるいは木曜日は北川さんの飯田橋クラスかジャッパンの地下の虎の穴コース(^_^;;;など、システマにどっぷりはまっていて、半身動作研究会に出る時間的、身体的余裕は無かった。

システマ漬けの日々が続く、悩みもまた多少様変わりしていく。身体機能能力の不自由さを自覚し、その不自由さを受け入れ、そこから感覚の変化を指標にし始め、特に緊張の有無、状態を指標に出来、システマの4原則を念頭に置いて、システマの練習をするようになり、以前ほど出来ないことにこだわらずにそこが練習する所と思うようになる。感覚も多少変わってきた様だが、だが、次に、練習のはじめの段階のスタティックなシンプルな単動作の練習課題ならそれなりに理解し、課題として受け止められ、練習出来る事もあるが、次の段階の課題が増え身体全体を動きながらの課題となると途端に分けの分からない次元の異なる世界となり、緊張し、居着いて、固まってしまい、力でごり押しする自分になってしまう自分に直面するようになる。

そして、2011年3月11日、金曜日の東日本大震災を迎える。ちょうど休みで家に猫4匹と共に一人でいて、地震の自身に対する被害は本棚が1つ倒れ本が散乱し、各部屋の荷物が落っこち、猫がビックリしてどこかに逃げ込み潜り込み夕方まで出てこなかった程度で、実害は無かったが、TVで繰り返し人、家屋を流す津波の映像、そして夜になればなったで、被災地が火の海となっている映像。地震そのものの揺れも確かに人生初めての強烈な体験で有ったが、それ以上に視覚、聴覚情報での震災のひどさに、呆然自失となる。何を、どうして良いか。思考停止状態で、東京への次の地震津波に備え、必要な情報機器(ネットのつながる最速マックとハードディスク)を2階の自室に上げ、一階の光ケーブル、電源、LANなども出来るだけ高い位置に上げ、電話、メールで、家族の居場所、安否の確認をした。

そんな中で、次の12日土曜日の半身動作の技アリ企画のシステマクラスも当然中止という情報が入ってきたが、それと共に九州からわざわざシステマの練習の見学に来られる方がおり、その方は既に東京に来ており、連絡が付かず、主催者の中島先生とシステマの北川さんはとりあえず会場に行くという情報も入っていた。

なにも手に着かず、落ち着かず、何をして良いか分からない状態であったが、なにもすることも無いだけに、どうして良いか分からないだけに、システマの練習がしたいという思いが出てきた。公式には練習はなしだが、行けば最低3人私を入れれば、4人になると思い、当日練習出来る格好で会場に向かった。そうしたら、予測通りの人間プラス北川さんとその家族(奥さんもシステマのインストラクターとその娘さん)の合計6人が集合した。

会場はもちろん使えず、九州から来た人も特に練習をしたいわけでも無く、見学目的の様だったので、じゃー、システマってどんな物か練習を見せましょうよと私の方から北川さんに話を持ちかけ、八丁堀駅近くの公園で野外トレーニングをすることとなった。記銘力の抜群に悪く、忘却力が超良い私でもこの日の事は覚えて居る。

北川さんとマンツーマンで個人指導を無料で受けられた。そして、無心でというか、夢中でと言うか、余計な事を考える暇無く、考える余裕が無く、ただ、ただ、練習に専念できた。出来る出来ないとか問題では無かった。練習出来ること、動けること、すりむいて痛いこと、一人じゃ無いことが、ただただ嬉しかった。

武術との出会いと遍歴
医師免許をもった私がなぜ武術に興味を持ったのか。その遍歴をつれづれなるままに書き残しました

Fukui